
“ぴあちぇーれ”からのおすすめ絵本
絵本や育児図書の貸し出しを行い、読み聞かせの楽しさを伝えます。
にゃんのてがみ わんのてがみ
出版社:岩崎書店
じろうちゃんは今、おかあさんから字をならっています。おひるねから目をさますと、ねこのにゃんと、いぬのわんからお手紙がとどきました。いつのまに字をおぼえたのかな?

からすのパンやさん
出版社:偕成社
いずみがもりの木の上には、みんな、からすのうちがあり、
その中くらいの木に「からすのパンやさん」のお店がありました。
そして、その「からすのパンやさん」のうちに四羽のあかちゃんが生まれました。
オモチちゃん、レモンちゃん、リンゴちゃん、チョコちゃん。
お父さんとお母さんは、優しく大事に育てました。
でも、彼らのおうちはパンやさん。とにかく忙しいのです。
朝早くから起きて、パンを作り、お店の掃除をし、お客さんにパンを売り。
その合間にあかちゃん達をあやしたり、抱っこしたり。
おっぱいをあげたり、おしめをとりかえたり。
そのうちに、お店がちらかってきて、お客さんも減っていき…とうとう貧乏になってしまいました。
それでも、子どもたちは元気に育っていきます。
お店で売れなかったパンやこげたパンなどは、みんな子どもたちのおやつになります。
そのおやつパンが、まわりの子どもたちの間で評判になり、みんなが買いにくることに。
そこで、「からすのパンやさん」は一家総出で沢山のパンを作ります。
とっても素敵な、変わった形のパンばかり。
かにパン、うさぎパン、パンダパンにはじまり、バイオリンパン、テレビパン、じどうしゃパンまで、何と80種類以上!
香ばしいにおいが森いっぱいに広がり、パンやさんは…大フィーバーです!!
発売から40年以上。絵本作家かこさとしさんの代表作の一つと言えるこの絵本。
何と言っても圧巻は、見開きいっぱいに描かれたユニークなパンの数々。
子どもたちは、こうして並べたものを見るのが大好きなのです。
一つ一つを見ればどれも工夫された形になっていて、眺めていて飽きることがありません。
かこさんの絵本は、いつだって子どもたちの好奇心を刺激してくれるのです。
そして、かこさんの絵本はユニークなだけじゃありません。働く家族の姿を、ありのまま描きます。4人の子育てをしながら、自分たちのお店を切り盛りをしていくのは大変なこと。それでも一家は明るく力強く乗り切ります。読んでいるパパやママの方だって元気をもらっちゃいますよね。「からすのパンやさん」が大繁盛していく様子は、40年経った今でも決して古く感じることはありません。
さて、久々にこの絵本を開いたなら、ぜひ最後のかこさんの言葉を読んでみてくださいね。
この作品に込めた思いが述べられ、最後にこう言います。
「もう一度からすたちの表情をみて笑ってください。」

たべものたべたら
出版社:保育社
「昨日食べたとうもろこしが、今日のうんこにでてきたんだよ。どうしてかな?」
確かにそれってすごい不思議。
口とおしりってつながってるってこと?食べ物は食べたらどこへいくの?
トイレに行った時に生まれた「ぼく」の具体的な疑問。
そこでこの絵本では、みんなで一緒におなかの中を旅しながら「たべもの」と「うんこ」の間をつなぐ「消化のしくみ」を見に行っちゃいます。
舌の上に乗って、歯でかみ砕かれて。口の中を無事に通過した食べ物は、食道を通って、胃へ進みます。
胃では胃液によって食べ物をドロドロにとかします。
その後は…?どうやってうんこになるの…?
うーん、「ぼく」の体の中でこんなことが起こっているなんて。
なんだか「人間のからだってすごい!」
そうなんです。からだって本当にすごいんです。
普段の生活の中でも、ちょっと見方を変えるとからだの不思議や面白さがいっぱい見えてくる。
そんな風に自分のからだに興味を持って、自分を大切にする気持ちが芽生えてくれたら。
他人を思いやる気持ちにつながってくれたら。
子どもたちに対しての、そんな強い思いから生まれたのが「すごいぞ!ぼくらのからだ」シリーズです。
「おなか」をテーマに、中川ひろたかさんが切り出したのはまず「うんこ」の場面。
子どもたちが誰でも「あるある!」って思えるエピソードを、藤本ともひこさんがチャーミングに描き出しました。
巻末には具体的な解説も載っています。親子で驚いたり、笑ったり、考えたりしながら、一緒に楽しんでくださいね。
シリーズは、更に手、ほね、足、と続いていくようですよ!

ねこふんじゃった
出版社:ポプラ社
大人気「おばけなんてないさ」に続く、
せなけいこの歌絵本 第2弾!
誰もが歌ったり弾いたことのある「ねこふんじゃった」が、
せなけいこのユーモアあふれる貼り絵で、楽しい絵本になりました。
かわいいねこの表情に注目!
親子や読み聞かせの場で盛り上がること
間違いなし! の楽しい歌絵本です。

ぐるんぱのようちえん
出版社:福音館書店
ぐるんぱは、とっても大きなぞう。
でも、ずっとひとりぼっちでさみしく暮らしてきたのです。
からだもきたなくて、くさいにおいもして……時々涙を流したりして。
見るに見かねたジャングルのぞうたちが、会議をします。
「ぐるんぱを、はたらきに出そう」
「さんせーい」
みんなに全身を洗ってもらい、みちがえるほど立派になったぐるんぱ。
さあ、はりきって仕事探しです!
ところが……。
ビスケットやのびーさんにも、おさらつくりのさーさんにも、靴やのくーさんにも言われてしまうのです。
「もう けっこう」
ぴーさんにも、じーさんにも。
こんなにがんばっているのに、どうして?
1966年に発売されて以来、ずっと変わらず子どもたちに愛され続けているこの絵本。なかなか上手に自分の居場所を見つけられないぐるんぱを見ながら、子どもたちは知らぬ間に自分と重ね合わせているのかもしれません。だからこそ、最後の場面に出会った時、たくさんの子どもたちに囲まれて遊ぶぐるんぱの様子に心底ほっとため息をつき、嬉しそうな笑顔を見せるのでしょう。
さらに子どもたちの心に強烈な印象を残すのは、ぐるんぱの作った大きなビスケットであり、大きなおさらや靴であり、スポーツカーやピアノであり。あのワクワクするようちえんであり。そういった魅力的な絵の数々でもあります。そうやって、あらゆる感覚を刺激してくれる1冊だからこそ、ロングセラーとなっているのでしょうね。
失敗を繰り返しながらも前に進む健気ななぐるんぱ。その先でしっかりと自分の仕事を見つけるぐるんぱ。絵本を開くたびに出会うぐるんぱは、大人になった今でも、私にとって「ともだち」であり、「あこがれ」なのです。

おやおや、おやさい
出版社:福音館書店
リズムカルな言葉遊びをユーモアたっぷりな絵の世界で表現し、人気となった前作『くだもの だもの』。その名コンビ石津ちひろさん&山村浩二さんの新作が『おやおや、おやさい』です。
今度の主役はフレッシュな野菜たち。これがツヤツヤ、ゴツゴツしていていかにも美味しそう。そしてモリモリ元気。なんてったって「マラソン大会」を繰り広げるくらいですから。にんにくの筋肉がむきむきしていたり、ラディッシュのダッシュが素晴らしかったり、かぼちゃの体はやっぱり重そうだったり・・・それぞれのキャラクターが野菜の雰囲気とぴったり合っている所が何だか笑ってしまいます。さて、一等賞になったのは誰だったのかな?
声に出して楽しい、石津さんの野菜にまつわる言葉の数々。駄洒落や回文になっている訳でもないけれど、何だかそれぞれのキャラクターが浮かびあがってくるような軽やかで楽しい文章。一体どんな風に思いつかれるのでしょうね。それから、最初は順番もばらばらだった一つ一つの文章を、見事に絵本の世界に仕上げてしまう山村さんの絵の世界。こちらも、どうしてこんな楽しいストーリー展開になってしまうのか、読めば読むほど不思議になるのです。お二人の才能の絶妙な組み合わせ、これこそがこのシリーズの最大の魅力なのかもしれませんね。

きんぎょがにげた
出版社:福音館書店
金魚鉢にきんぎょがいっぴき。
…あ、きんぎょがにげた!
いったいどこに逃げたのでしょう。どうやら、お部屋のカーテンの模様に隠れているみたい!? 見つけたと思ったら、また逃げ出したよ。
今度は、植木鉢?キャンディーの瓶?盛り付けたイチゴの上?
きんぎょは見つけたそばから、部屋から部屋へ、自由に逃げていきます。それはそれは上手に隠れるのです。ちゃんと見つけられるかな?
そして、最後には…!?
小さな子どもたちから絶大な人気を誇るこの絵本。大好きな探し遊びであるのはもちろんのこと、カラフルなお部屋と愛らしい形をしたきんぎょ、そしてわかりやすい場面転換に引っ張っていってもらいながら、すっかり夢中になってしまうのです。嬉しそうに指をさす様子が目に浮かびますね。
0歳の頃から、何年も繰り返し読み続けている子が多いというこの作品『きんぎょがにげた』は、なんと発売から40年も経つ、五味太郎さんの代表作の一つ。大人になったって、ページを開く度にため息が出るような、決して飽きることのない美しい絵本なのです。

おにぎりくんがね・・
出版社:童心社
3つ並んだおにぎりくん。
「にぎにぎ ぎゅっぎゅっ」「にぎにぎ ぎゅー」「にぎにぎ ぎゅっぎゅっ」
自分で自分をにぎります。
「にぎにぎ にぎにぎ にぎにぎ・・・ はい、
パン! パン! パン!」
りりしいお顔で、お相撲さんみたいにお腹(?)をたたいてじゅんび完了!
あーーーーん・・・とくちをあけたおにぎりくんたち。
ぱくっと食べたのは、なーんだ?
「ももんちゃんあそぼう」シリーズなどでおなじみの作者が描く、まるいお顔にきりっとした眉の「おにぎりくん」。
もう、このシンプルな線の可愛さ、親近感、たまりません。
よいしょよいしょと体に海苔をまきつけたおにぎりくんが手をつないで踊る場面は、きっと子どもたちも一緒になって、歌ってしまいますよ。
「おにぎり にぎにぎ たべてみな♪」ってね。
「おいしいともだち」シリーズ第1弾。
『おにぎりくんがね・・』と2作目『たまごさんがね・・』が同時発売されています。
決めゼリフ「しんぱいごむよう!」は、子どもたちが真似っこする人気シーン。
これから、誰のどんな「しんぱいごむよう!」が飛び出すのかな?
どうぞお楽しみに!

どんどこ ももんちゃん
出版社:童心社
大きな頭におむつ一枚。ピンクのほっぺにつぶらな瞳。
思わず「うちの子に似てる!」と言いたくなる、愛らしいおかおの赤ちゃんがももんちゃん。
この絵本の主人公です。
どんどこどんどこ、どんどこどんどこ。
ももんちゃんは急いでどこかに向かっています。
どんどこどんどこ、どんどこどんどこ。
ひとりで橋を渡り、坂道をのぼり、やっとたどり着いた山の上では大きなくまさんがとおせんぼ。
すると、「どーーん!」 ももんちゃんはくまさんを投げ飛ばし(⁉)、ひたすらどんどこ進みます
「どちっ」あら、たいへん!ころんで頭をぶつけちゃった。
でも、ぐっとがまん。
ももんちゃんが急いで先でまっていたのは…?
最後は「そうだったのね」と誰もがにっこり安心。簡潔で大胆な展開と、声に出して気持ちのいいリズミカルな言葉に乗って、あっという間に最後のシーンまでひきこまれてしまうママにも赤ちゃんにも大人気の「ももんちゃん あそぼう」シリーズの代表作品です。
ももんちゃんの人気の秘密は、繰り返し読めば読むほど楽しくて、読めば読むほどももんちゃんが可愛くなってしまうところ。理由はたくさんあるのでしょう。豊かな表情、ユーモラスなお話、個性的なキャラクターのおともだち、言葉の響き…。でも、一番の魅力はやっぱりももんちゃんの明るさとたくましさ。読んでいるママがスカッとするほど力強いのです。いつだって不安と隣合わせのママには、とっても効果的。いつの間にか表情だって明るくしてくれます。
そんなママに読んでもらう「ももんちゃんの世界」。子どもたちにとっても、きっと嬉しくてたまらない時間のはずです。

まるまる
出版社:福音館書店
「まるまるえっへん」「まるまるふにゃり」「まるまるこまる」……。くり抜かれたふたつのまるい穴とシンプルでやわらかい線の組合わせがさまざまな表情を生みます。穴あき絵本の傑作。