“ぴあちぇーれ”からのおすすめ絵本

絵本や育児図書の貸し出しを行い、読み聞かせの楽しさを伝えます。
なぞなぞのみせ
著者:石津ちひろ
出版社:偕成社
子どもたちはなぞなぞが大好き。とは言え、言葉から答えを導き出すのって、意外と難しい!? そこで「なぞなぞ絵本」っていうのが大活躍してくれるんです。だって、子どもたちは絵の中に隠れているものを探し出すのは大得意だから!!ひらめきを助けてくれます。そのうち、答えどころか問題に出てこないものまで探しだしてきちゃうかもしれませんけどね(笑)。 『なぞなぞのみせ』は、商店街にあるお店、文房具屋さん、本屋さん、ケーキ屋さんなど、女の子とおばあちゃんが次々と立ち寄るお店の中の様子が事細かに描かれていて、その中からなぞなぞの答えをさがしていきます。石津ちひろさんの軽やかな文体も楽しいなぞなぞの絵本です。 発売と同時に大人気となったこの作品。その秘密は・・・? なんといっても、懐かしい雰囲気の漂う商店街が魅力的。一歩お店の中に入ると品物がぎっしりあって見飽きる事がないし、活気を感じることもできます。この作品でデビューとなるなかざわくみこさんの絵には、さり気ないユーモアと人や物への深い愛着が感じられますよね。子どもたちがワクワクするのは当然のこと、大人にとっては、その感覚が子どもの頃の記憶を断片的に蘇らせるのかもしれません。 家族の前で買ってきたものをずらりと並べている最後のページも大好きです。また最初のページから確認したくなっちゃいますよね。なぞなぞだけでなく、自分なりの楽しみ方を見つけられる、なかなか不思議な味わいを持っている一冊なのです。
ありがとう
著者:いもとようこ
出版社:至光社の国際版絵本
どんくり山へでかける、りすの親子。 大好きなどんぐりをたくさん集めて「いただきまーす! 」 そのどんぐりは、ずっと昔、おじいちゃんやおばあちゃんが子どもの頃みんなのために植えたもの…。 それは、過去から現在そして未来へと、世代を超えてつなげられる遥かな想い。 いもとようこが描く世界は、愛らしく、美しい。 作者の祈りといえる深い想いは、繊細な貼り絵をとおして、確かなぬくもりのある絵本になる。 食べること、生きること、生命(いのち)をつないでいくこと…「ありがとう」の感謝の気持ちがあふれます。